子どもが感じる車との距離感って、結構あいまい?

 小学校2年生くらいのことだと思います。夕方私は友達の5時くらいで、ちょうど、友達の家から帰る道の、新町小学校の前の県道にさしかかったときのことです。信号のない場所だったのですが、その県道を自転車で横切ることにしました。いったん止まって左右を見たところ、右から車が来るのが見えました。私は、「あれくらいやったら間に合う」と思い、「行ったれ!」と自転車を漕ぎ始めました。
 そのときです。
 急に、何も聞こえなくなって、新町小学校の屋根や夕日で赤くなっていく秋の空がスローモーションのように見えていました。自分の自転車が倒れているのが見えました。起き上がって自転車にまたがって漕ごうとすると、タイヤとホイールがくっついて漕げません。「母に叱られる」と母の顔が思い浮かびました。車から降りてきた若い男性や新町小学校から帰ろうとした先生も寄って来て、「大丈夫?」と声をかけられました。
 どうも事故にあったようでした。その後、病院に行って検査を受けましたが、何にも悪いところはありませんでした。
 子どもが感じる車との距離感は当てにならないものですね。息子には、「信号のあるところを渡ってね」と言おうと思います。

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